女子大生刺傷:ストーカー規制法、ブログ対象外に疑問視
05.25 21:15毎日新聞社
 芸能活動をしていた大学生の冨田真由さん(20)が東京都小金井市で刃物で刺された事件では、「ツイッターやブログへの執拗(しつよう)な書き込みをやめさせてほしい」という冨田さんの相談がストーカー事案として扱われていなかった。警視庁は「切迫性はないと判断していた」としているが、容疑者の男の激しい嫌がらせが明らかになるにつれ、対応を疑問視する声が強まっている。

 逮捕された京都市の会社員、岩埼(いわざき)友宏容疑者(27)=殺人未遂などの容疑で送検=は今年1月からツイッターで冨田さんへの書き込みを始めたとみられる。はじめは好意的だったが、やがて一方的に不満や怒りを示すようになり、書き込みは数百回に上った。

 冨田さんは武蔵野署に相談に訪れた際、岩埼容疑者の名前や住所などを伝えたうえで、ツイッターやブログの内容を説明し、「やめさせてほしい」と訴えた。しかし相談はストーカー事案とされず、ストーカー被害に一元的に対応する同庁の「人身安全関連事案総合対策本部」に報告されなかった。警察官による岩埼容疑者の所在の確認や同容疑者への接触もなかった。

 ストーカー規制法は、執拗な電話やメールの送信を「つきまとい行為」として規制し、警告などの対象にしている。しかしツイッターなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で繰り返し書き込みをする行為は規制対象になっていない。ストーカー対策を検討する警察庁の有識者検討会は2014年8月、「SNSによるメッセージの連続送信も規制対象に含めるべきだ」と提言する報告書をまとめたが、これを規制の中に盛り込むための法改正には至っていない。

 捜査関係者は「SNSの書き込みでも内容によってはストーカーとして対応している。今回の事件もSNSであることを理由にストーカー事案として扱わなかったわけではない」と話す。だが規制が必要との声は根強い。ストーカー犯罪に詳しい常磐大学元教授の諸澤英道さんは「今回の事件は世界的にみると典型的なストーカーだ。警察が主体的に動かなかった背景に法律の不備があることは明らか。SNSを対象から外している日本のストーカー規制法を早急に改正すべきだ」と指摘する。

 一方、事件への対応を巡っては、事件発生時に冨田さんから助けを求める110番を受けた警視庁通信指令本部が、携帯電話の位置情報を確認せず、事件現場を特定していなかったことも判明した。

 21日午後5時5分に冨田さんの110番を受けた通信指令本部は、緊急通報登録システムに登録されていた冨田さんの名前と住所地をもとに、武蔵野市にある自宅に警察官を向かわせるよう武蔵野署に指示。しかし、事件現場に向かうよう小金井署に指示したのは、現場近くにいた目撃者からの110番で現場を初めて確認した後だった。目撃者の110番は冨田さんの110番の1分45秒後で、現場の到着が遅れたことになる。警視庁は「手順にミスがあった」としている。【斎川瞳、川上晃弘】


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いやいや、SNSは取り締まってくれてブログが対象外なんて納得いかないだろ‼

私もブログやっていて一時期ストーカーにあったこともありました。(IPアドレスとプロバイダー発信地を特定し、掲載したら停まりました。)
本当に怖いですよ。それを助けないなんておかしい‼